大学生のころのことです。
私は、夜遅くまで先生の研究室で卒論をかいていました。
いつもやさしくて、見守ってくれる女性の教授が、私の担当教授でした。
「さ、一緒にがんばりましょう。」
って言う先生の手には、ゼミ生が提出したチェック待ちの原稿。
本当はだれよりも先生が疲れているはずなのに、先生は一度も笑顔を絶やさなかった。
三日間くらい満足に寝てなかった私は、まだ仕上がらない原稿を見て、涙が出てきた。
こんなときに泣くなんて、自分でもなんてめんどくさい子なんだって思ったけど、
忙しい先生に迷惑をかけている。。。。先生の疲れた顔を見てると、悲しくなってきた。「
なのに終わらない。。。。いまさら、先生に頼っていた自分に気づいて後悔して涙が出てきた。
声を押し殺して泣いたのに、先生は気づいた。
「どうしたの? 友達帰ったから寂しくなっちゃった??」なんて、子供に対していうようなせりふで慰めてくれる先生。
「ほら、泣いてちゃ終わらないわよ。あとちょっとじゃない!がんばろっ!」って言って、私の原稿をチェックしてくれた。
1時間ほどたって、私が落ち着いてきたころ、先生が、「さ、あなたはそろそろ帰りなさい。」
といった。でも、帰ろうとする私に、「待って、一緒に帰りましょう。」って先生は言った。
暗い夜道を二人で歩く。先生は帰り道、逆なのにね・・・「最近運動不足だし、いいのよ。」とか言って・・・・
先生、本当にありがとうございますって言った私に、先生は
、
「あなたが先生になった時、生徒にやさしくしてあげればそれでいいのよ!!」
って言ってくれました。
私はその言葉を胸に、その先生のような先生を目指しています。
くじけそうになった時、その時の先生の笑顔を思い出すと、元気が出ます。